羅臼岳 2014年7月15日 ― 2014年08月15日
いよいよ羅臼岳登山、登山道はウトロ側の岩尾別温泉と、羅臼側の羅臼温泉からの2コースあります。私達はほとんどの方が利用される、比較的簡単なウトロ側の岩尾別温泉から登ります。
ガイドさんのお話では、羅臼岳山頂は、早朝ガスが出て展望が得られないらしく、本州の山の様に早出はしないそうです。今朝は曇りですが、ゆっくり登っている間に、きっとガスが上がると確信されてます! 大展望が楽しみ~♪
【コースタイム】 ☁のち☀
ホテル4:30(ガイドさん車)→5:00ホテル地の涯(P)~5:15木下小屋~6:00オホーツク展望台~6:35展望地(小休憩)~7:12弥三吉水(休憩)7:20~7:32極楽平~8:07仙人坂~8:34銀冷水(休憩)~9:14大沢入口~10:27羅臼平(休憩)10:45
~11:06岩清水~11:50羅臼岳(昼食)12:40~13:40岩清水~14:04羅臼平(休憩)14:15~15:05銀冷水(休憩)15:16~15:48極楽平(小休憩)~16:20弥三吉水(休憩)16:30~17:35木下小屋~ホテル地の涯→18:20ホテル
3:30 起床、昨日小清水原生花園駅で買ったシフォンケーキと紅茶で朝食、4:30 ガイドさんの車で登山口に向かう
車のすぐ傍にキタキツネがいたので、車内から写す。エゾシカも1頭、車道を歩いていたが、写真はブレブレだった^^;

5:00 岩尾別温泉、ホテル地の涯に到着、既に多くの車が駐車、ガイドさんは道の下の方へ車を止めに行かれた

5:15 木下小屋 (230m) 、ここが登山口で案内板と登山届のポストがある。 元気いっぱい!さあ出発です

最初は九十九折れの急登、下草は一面エゾユズリハ、ガイドさんからヒグマの話を聞いている間に尾根道に出た
知床では熊鈴は付けないそうです。熊スプレーは必携、いろいろ教えて貰ったのに、もう忘れてしまいました^^;

広葉樹のミズナラ、イタヤカエデ等と、針葉樹のトドマツ、この辺りは針広混交林帯と呼ばれている

倒木の明るい場所にクルマユリが咲いている

6:00 オホーツク展望台 (490m) 、樹林の中で展望はない。手前にヒグマ注意の看板もあり、足元は蟻でいっぱい!

道は各所で、砂袋で補修されている。自衛隊の人がして下さったそうで感謝・・・但し不用意に乗ると滑るので注意!

エゾノキリンソウ

※click!のある画像は拡大してご覧いただけます。
6:34 オホーツク海の展望が素晴らしい所、曇っているので残念だが、右奥に知床五湖が見える
ハイオトギリ・・・他にゴゼンタチバナ、イチヤクソウ、ツマトリソウ、マイヅルソウが咲いていた

大きなダケカンバがいっぱいある!昨夜雨が降ったみたいで、しっとり濡れた幹がきれいです
ダケカンバ帯に入ると下草はクマザサ、紅葉を始めたナナカマドがある

咲き始めたばかりのキソチドリ

イタヤカエデの花

7:12 弥三吉水 (785m) 、登山道から左に入ると水場があり、冷たくて美味しい。違う沢からの水なので飲めるそうだ
8月に放映されたテレビ番組のガイドさんは、エキノコックスに汚染されている恐れがあり、飲めないと言われていた

曲がりくねったダケカンバの幹が登山道をふさぎ、度々‘頭上注意’・・・曇っているお蔭で、登り道も涼しくて楽々~♪

オオバスノキ、可愛い花で初めて見ました

7:32 極楽平、帰りは羅臼岳が見えました。しばらく平坦な登山道を歩く。登山口の3人以外ほとんど人に会わない!

ダケカンバの幹にツルアジサイ

ミヤマハンショウヅル

ずっと樹林帯の登山道ですが、道に大きな岩があって長官山、オホーツク海、知床五湖が見えた

ミミコウモリの蕾

ミミコウモリは、葉柄の付け根に耳型をした托葉がついている

8:07 仙人坂、此処から急坂の登り道

両脇にウコンウツギが満開で、疲れを癒してくれます。この辺りからガイドさんの予想通り青空が広がる
ブルーのオホーツク海と、知床五湖の一湖、二湖が見えて大喜び \(^o^)/
8:32 銀冷水 (1,040m) 、雪渓から流れ出る沢水で冷たいが、飲料には適さない。奥にトイレブースがある

ツマトリソウ・・・ガイドさんのお話では、一株に二輪の花を咲かすそうですが、ここでやっと見つかった

9:14 大沢入口 (1,130m) 、6本爪のアイゼンを持参したが、前週の大雨で雪渓が融けたので、ホテルに置いてきた

雪渓歩きの説明を受けて、真剣に実践する2人のMさん

雪渓は歩き易く、涼しくて気持ち良い~♪

大沢雪渓で記念写真(*^_^*) 奥が羅臼平、左が三ツ峰側、右が羅臼岳側です

大きな岩の急斜面で雪渓が終わる・・・大岩にへばりつくように咲くエゾコザクラは、咲き始めで蕾がいっぱい(^^♪
9:42 岩場から雪渓を見下ろす。左のダケカンバの樹林帯が仙人坂、オホーツク海がきれい!
望遠で写すと、知床五湖の高架木道、一湖から五湖まで全部見えて感激する
エゾツツジの蕾

一輪だけ咲いていたエゾツツジ

エゾヒメクワガタ

エゾノツガザクラ

雪が融けて一瞬の間に、きれいなお花畑が現れる~♪
この辺りから、下山してくる登山者が多くなる。山頂でガスが上がるのを待って、展望を楽しんでから下りたそうです。
今日はいつもより早く、山頂の展望が開けたようで、みなさんご機嫌♪ チングルマ(白)、エゾノツガザクラ(赤紫)

エゾコザクラ、ジムカデ(白)
イワウメ(白)、ミネズオウ(ピンク)

お花に夢中になっていたら、右上に初めて羅臼岳の岩峰が見えた!
左は、コエゾツガザクラがいっぱい!・・・ニシキツガザクラとも言い、アオノツガザクラとエゾノツガザクラの雑種です

チシマノキンバイソウ
チシマノキンバイソウ、大雪山黒岳以来の群生地です
ハイマツ帯になり、道の両側に群生している
ハイマツの下に、ゴゼンタチバナ、コケモモ
10:27 羅臼平 (1,355m) 、右側のハイマツの向こうにドーンと羅臼岳の岩峰が見えた(^^♪
羅臼平は、三ツ峰から硫黄山に行く知床連山縦走路と、羅臼岳の分岐です。三ツ峰の左側が見える
三ツ峰の右側、三つ目は此処から見えない
この登山道を切り開いた 「木下弥三吉君を記念して」 と書かれたレリーフがありました
ガイドさんのお話では、水場を考えて沢沿いに登山道を造られたそうです。ここで休憩♪

砂礫地にメアカンフスマが群生

メアカンキンバイ、メアカンフスマ

ヒグマ対策食料保管庫 (フードロッカー) と羅臼岳、開けてみたらとても重かった! 今は空っぽです

知床羅臼側は雲海ですが、奥の方に微かに国後島が見えて、一同感激する・・・写真の黒い所は雲です^^;
ハイマツの中の道を行くとイワブクロがいっぱい咲いている
標高が上がると、三ツ峰 (1,509m) の三つ目のピークと、サシルイ岳 (1,564m) も見えてきた
イワヒゲ

11:06 岩清水 (1,450m) 、苔むした岩からポタポタ水滴が落ちるが、水量が少なく、この時期は水場にはならない
コップに受けてあった水を飲んだら、ミネラルたっぷりで美味しい気がした。苔の間にイワウメ、ウコンウツギが咲く

サシルイ岳の後ろに硫黄山が見えてきた。右下の禿げた所は羅臼温泉登山口の分岐、少し雲が出てきて心配です
チシマクモマグサ
コケモモ・・・花の下に去年の実が残っている
小さな雪渓の左を登ると岩場が始まる。ストックをしまって山頂までもうひと頑張り!
岩場に咲くエゾノツガザクラ
エゾコザクラ、アオノツガザクラ、エゾノツガザクラ
キバナシャクナゲがまだ咲いてる
岩の上にチングルマ、エゾノツガザクラ、よく見るとイワヒゲ、イワウメも咲いている
今にも落ちてきそうな大岩がふたつ
11:50 羅臼岳 (1,661m) 憧れの山頂に到着\(^o^)/

南西に斜里岳が見える筈だが、雲に隠れている。下に明日行く羅臼湖と知西別岳が見えたので良かった(*^_^*)
北西にウトロ市街、岩尾別川河口、オホーツク海の水平線は判らない。左下に知床横断道路が見える
先客の女性2人と、後から来られた外国人の女性1人は直ぐに下山、山頂は私達5人だけです。今日は風が弱くて、のんびりお昼ご飯のおにぎりを頂く。ガイドさんからホットミルクティーと冷たいフルーツのおもてなしがありました♪
羅臼側からガスが湧いてきて、硫黄山方面の展望はもうひとつです
下山する女性2人、下に羅臼平と歩いてきた道が見える
オホーツク海側は晴れていて、左に知床五湖が見える。山頂直前の岩場は慎重に!
この後ご夫婦が登って来られて、一緒にガスが晴れるのを待ったが、12:40 下山開始
12:59 岩場を下山中に、ガスが晴れて硫黄山が見えてきた
左奥から、硫黄山 (1562.5m) 、火口壁、知円別岳 (1,544m) 、サシルイ岳 (1,564m) 、三ツ峰 (1,509m) ・・・凄い!
ナナカマドの花と硫黄山、今夜三ツ峰キャンプ場に泊まる3人が空荷で登って来られた。いいなあ!
雪渓の上から知床連山の山並み・・・羅臼側からのガスがきれい
イワブクロ・・・日が当たると感じが変わる
緑のハイマツ帯と登山道、羅臼温泉登山口の分岐と羅臼平も見える
オホーツクの海がきれい・・・暑くもなく、寒くもなく、風もなくて登山日和~♪
14:04 羅臼平、イワギキョウが咲いている。山頂で出逢った同世代のご夫婦も下りてこられた
この先下山中は、私達とご夫婦だけで、抜きつ抜かれつ登山口まで励まし合いました(*^_^*)

大沢雪渓上のお花畑、お天気で、朝より花が開いたエゾツツジ
雪渓をビニールシートで滑り降りるみっちゃん
14:50 大沢入口、仙人坂の明るい樹林帯を下る
ダケカンバの樹林帯、頭上注意が次々、15:05 銀冷水で休憩

15:47 極楽平の倒木のベンチで休憩、朝は見えなかった羅臼岳山頂が見えた
ダケカンバ、ナナカマド、イタヤカエデの樹林帯から羅臼岳
16:20 弥三吉水で最後の休憩、出発して直ぐ右に、朝見えなかった知床連山の硫黄山、オッカバケ岳、サシルイ岳
上から続いて、サシルイ岳、三ツ峰・・・知床連山縦走に想いを馳せる
長官山の奥に羅臼岳の頭がまだ見える! 長い下りがだんだん辛くなって、オホーツク展望台からは皆無口に・・・

17:35 弥三吉水から1時間、やっと木下小屋の登山口に到着、遠音別神社のちいさなお社に感謝の手を合わす

ホテル地の涯から車で戻る途中、岩尾別川沿いから、羅臼岳、三ツ峰、サシルイ岳が見えた。18:20 ホテルに到着

大急ぎで温泉に入ると、露天風呂からオホーツク海に沈む夕日がきれいに見えて感激、夕食の会場に行くと、先程
のご夫婦が居られて、一緒に生ビールで乾杯、北海道限定の「サッポロクラシック」が皆のお気に入りになった(^^♪
明日の羅臼湖は7時半のお迎えなので、ゆっくり出来そうです。羅臼岳登頂の余韻にひたりながら就寝する。
最近のコメント